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東京都立大学 システムデザイン研究科

Tokyo Metropolitan University
System Control Engineering
Kojima Laboratory

自然エネルギーの需給協調制御・スマートグリッドの制御
Control of Distributed Energy System

自然エネルギー大量導入時の系統協調制御

 太陽光発電などクリーンエネルギーを電力系統に大量導入する計画が,様々な課題を含みながらも進められています.NEDOの太陽光発電普及に向けたロードマップ,PV2030+によると,2030年前には戸建て住宅の約半分に太陽光発電が設置されるなど日本の全電力の10%をまかなう太陽光発電の導入が想定され,CO2削減に大きく寄与することが期待されています.しかしながら、太陽光発電により生成される電気エネルギーは日射量に大きく影響し,また予測に不確実さが伴うため,需給のバランスを維持するためには,不確かさに対処できる系統運用計画と制御法を早急に確立する必要があります.
 また太陽光発電では,真昼に最高の発電出力が得られるにもかかわらず,需要ピークは夕方になるため,エネルギー需給の時間シフトは不可欠であり,日射量の高精度な予測法と蓄電池の効率的な運用法が開発されない限り,自然エネルギーを大量導入した系統制御システムは成立しません.
 本研究では, 太陽光大量導入時の発電・蓄電計画,太陽光発電量の急激な変化に対する系統安定化制御法を開発します.太陽光大量導入時の発電・蓄電計画においては,需給バランスを回復させる運用法と許容される不確かさの関係を明らかにし,ロバストモデル予測制御の手法から,許容できる予測不確かさ(予測はずれ)と蓄電計画の関係を導きます.また系統安定化制御においては,気象情報・衛星観測情報等から得られる日射量予測データを反映させ,系統に生じる擾乱を予見制御により軽減する研究を行います.
 自然エネルギー大量導入時の系統制御問題は,地球科学・気象学,日射量予測,電力システム工学など,多くの科学技術分野の研究者の協力により,はじめて取り組むことのできる巨大な課題です.本研究は,他大学・研究機関と連携を組みながら進められています.





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