太田 涼介 助教の論文が「EurekAlert!」に掲載されました!
システムデザイン研究科 電子情報システム工学域)の研究紹介記事がEurekAlert!に掲載されました。
掲載記事の概要
電気自動車(EV)は環境負荷の低い移動手段として期待されている一方で、一充電あたりの航続距離の短さや充電に要する時間、車両価格の高さといった課題を抱えています。これらの課題を解決する技術として、EVの走行中に非接触で電力を供給する「走行中ワイヤレス給電(DWPT)」が注目されています。ワイヤレス給電とは、道路に送電コイルを埋設し、車両に受電コイルを取り付け、電磁誘導現象を利用して電力を伝送する技術で、走行に必要な電力を適切に供給できれば、バッテリ容量を小さくしながら長距離走行が可能となります。
DWPTの実現には多くの技術課題が存在しますが、伝送電力の制御や評価は、特に重要な課題の一つです。しかし、実車を用いたDWPT実験には広大な試験設備と多大なコストが必要となり、大学などの小規模な研究施設での実施は困難です。これに対して、回転運動を用いたDWPT実験システムが考えられます。受電コイルをアームに取り付けて回転させることで、限られたスペースでも車両が高速で走行し、送受電コイルが接近・離隔する状況を模擬できるようになります。
本論文では、DWPTのための回転型実験システムを構築し、その設計方法および基本特性を明らかにしています。試作機の開発にあたり、回転部品に作用する応力や臨界回転数を解析するシミュレーションを通じて機械的安定性を検証しました。また、本システムに適したセクタ形状の送電コイルを設計し、電磁界シミュレーションにより、従来の直線レール型実験システムと同等の特性を有することを確認しています。さらに、回転系と静止系を接続するスリップリングおよびブラシの電気的特性を評価しました。最後に、線速度換算で時速40 km、伝送電力3.3 kWの条件下において、電力伝送特性を実験的に検証しました。本研究は、DWPTの実用化に向けた基礎研究を加速するための実験手法を示すもので、将来のEVの利便性向上に貢献することが期待されます。
内容のポイント
DWPTのための回転型実験システムを構築し、その設計方法および基本特性を明らかにしている
技術的ポイント
スリップリングとブラシを使うことで、回転系と静止系を電気的に接続している
動画
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関連リンク
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